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貝と似た動物

エボシガイ

エボシガイLepas anatifera)は、固着性の甲殻類の一種。蔓脚類(広義のフジツボ類)に分類される。流木などに付着し、海面を漂って生活する。

体は5枚の白い殻板に覆われた頭状部と、殻板のない柄部からなる。殻板は白くて表面はなめらかだが、成長線と呼ばれる筋がある。頭状部の大きさは2cmから5cmほど。殻板の中には他の蔓脚類と同じく、蔓脚がある。柄部は肌色・ベージュ色で細長く、長さは個体によって異なるが、10cmを超えることもある。また柄部は伸縮するため、ときには30cmほどにまで伸びるとされる。

流木などの漂流物や船底に集団で付着して生活し、全世界の海洋に広く分布する。漂流物とともに海岸に流れ着き、漂着物として採集されることもある。

蔓脚を用いて小型のプランクトンを食べる。雌雄同体だが自家受精はせず、陰茎を通じて他個体に精子を渡して繁殖する。

分類

節足動物門・甲殻亜綱の1群である蔓脚類に分類される。蔓脚下綱(亜綱とされることも)は3つの上目(超目)からなるが、エボシガイ類はフジツボ類とともに完胸上目(超目)に含まれる。完胸上目はさらに柄部を持つ有柄目と持たない無柄目に二分され、エボシガイを含むエボシガイ亜目は前述の通り柄部を持つので、有柄目の1群である。本種はそのなかでもエボシガイ科・エボシガイ属に分類される 。

エボシガイ属には本種の他に、同じく漂流物に付着するカルエボシなどが含まれる。エボシガイ科にはエボシガイ属以外に5つの属(うち1つは絶滅している)が含まれ、クラゲに付着するクラゲエボシ、ウオジラミ類に付着するスジエボシなどさまざまな生態を持つ種が含まれている。

名称

和名は、頭状部のかたちが烏帽子に似ていることから。

エボシガイ属の学名Lepasはカサガイを指すギリシャ語で、リンネがこの仲間を貝類とみなしていたことに由来する。種小名anatiferaはラテン語で「カモを産む」という意味。同属のカルエボシの種小名anseriferaも「ガンを産む」という意味である。これらの名前は、中世ヨーロッパでエボシガイ類がガンやカモの卵であると信じられていたために名付けられた。この仲間を英語でgoose barnacleと呼ぶのも同じ迷信に由来する。

フジツボ

ジツボ(藤壺、富士壺)は富士山状の石灰質の殻をもつ固着動物である。大きさは数ミリから数センチ。甲殻類、フジツボ亜目に分類される。

19世紀初めまで、フジツボは、貝などと同じ軟体動物であると考えられていた。しかし、エビ、カニなどの甲殻類と同じく自由遊泳性のノープリウス幼生として孵化することが1829年、J.V.トンプソンにより明らかにされ、甲殻類に分類されるようになり、19世紀半ばには、チャールズ・ダーウィンがフジツボの系統的な研究を行い、フジツボの分類学的な基礎を築いた。

生態

フジツボは固着生活に適応しているため、体の構造が他の甲殻類とは大きく異なる。エビ、カニなどが歩行に用いる脚(歩脚)に相当する部分は、蔓状の蔓脚(まんきゃく)となり、海水中のプランクトンをろ過して食べるために用いている。体を覆っている殻とそれを閉鎖する蓋はエビやカニの背甲に相当する。頭胸部背面の外骨格に由来する外套から分泌され、軟体動物門の貝類の殻のように生涯成長を続けるが、殻の内部の蔓脚や外套は成長に応じて脱皮し、殻の内部から外に廃棄される。この脱皮殻は、沿岸部ではプランクトンネットなどで高確率で採集され、また海岸に打ち上げられているのをよく見かける。

幼生が着底するときに既に他個体が固着している近傍を選択する性質を持ち、群生して生活している。これは動きまわって繁殖相手を見つけることが出来ないためと考えられる。また雌雄同体で あるため、固着生活でも効率的な生殖が可能である。雌雄同体ではあるが、自家受精することはほとんどないと考えられ、通常は隣接する個体と交尾する。隣、 あるいは数個体分の距離にまで離れた個体まで届く鞭状の長い雄性生殖器を持っており、これを届く範囲の近傍の個体に挿入することで、交尾を行う。

受精卵は殻のなかに保たれ、孵化するとノープリウス幼生として外に出てくる。ノープリウス幼生は自由に遊泳し、海水中の植物プランクトンなどを捕食する。1ヶ月程度で、二枚貝や甲殻類の貝虫類(ウミホタル類)によく似たキプリス幼生に変態する。キプリス幼生は代謝のレベルが低く、餌を食べない。このことから、チャールズ・ダーウィンはキプリス幼生のことを「動く蛹」と呼んでいた。キプリス幼生は海底を動きまわり、固着生活に適した場所を探す。適当な場所は固着生活に適した場所に固有の微生物相によって判別され、さらに、特に既に成体が固着生活を営んでいる場所が見つかると、その近傍で頭部の触角にあるセメント腺から固着物質を分泌して接着、さらに脱皮して変態し、背甲由来の外套から石灰質の殻と蓋を分泌し、固着生活に移行する。

生育環境

世界中の海洋の潮間帯から深海にかけて生息している。淡水に生息する種は存在しない。岩や船底、他の動植物などに固着し、全く移動しない。潮間帯の岩の上ではしばしば優占し、またはっきりした帯状分布を示すことが多い。イシサンゴ類やクジラの皮膚に固着するフジツボの場合、しばしば宿主の体組織に食い込み、埋没して殻の口の部分だけを外に覗かせている。

食材

東北地方などでは昔から食用とされており、最近では養殖も行われている。砂やヘドロが付着しているが、流水で簡単に洗い流せる。大型のものは、殻ごと塩茹でにするか蒸す。カニと玉子の中間のような味といわれる。小型のものは味噌汁の出汁として使われる。

その他

フジツボが船底に付着すると、水の抵抗が増すため、船のスピードが鈍ってしまう。これを防ぐため、船舶の外板に毒性のある銅を含む塗料を塗布することがある。以前はさらに毒性が強い有機スズ化合物が使われ、深刻な環境汚染を引き起こした。また、原子力発電所の冷却水などの取水口にフジツボが大量に付着し、問題となることがある。

フジツボは体内に亜鉛などの重金属を蓄積する。このため、フジツボは海洋汚染の調査に用いられている。

二枚貝養殖の面では、フジツボは殻や基盤の表面に付着して潮通しを悪くし、成長を鈍らせてひどい場合は斃死させてしまう。これによる被害が各地の養殖場で報告されている。

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カメノテ

カメノテ(亀の手、Pollicipes mitella)は、石灰質の殻をもつ岩礁海岸の固着動物である。甲殻類ミョウガガイ科に分類される。

大きさは3 - 4センチが普通だが、7センチに達するものもいる。頭状部は殻板と呼ばれる大小の硬い殻が左右相称に並ぶ。このうちの先端側の4対は大きさはそれぞれに違 うが先端がとがった三角で、その外側にはより小さいものが環状に18-28個並ぶ。さらにそこから下に続く柄部の表面は、より細かな鱗状の鱗片が一面にあ る。

主要な殻は特に突出したものが3対あり、その中央よりのものが最大の長さを持つ。その前後の殻は幅の広いものと狭いものがあるため、最大のものは中央より偏って存在する。この部分に蔓脚のほとんどが収まるが、これは構造上は腹部に当たるので、幅広い殻の方向が前方に当たる。これらの殻を、前方から楯板・背板・峰板と言い、さらに楯板より前により小さな嘴板など、さらにいくつかの目立つ殻がある。
このような殻の配置は同類であるフジツボ類やエボシガイ類よりかなり数が多く、この類の原始的な構造を残すものとの説がある。例えばフジツボでは楯板と背板が本体そのものを包む殻になり、それ以外のものは外側の殻に発展したとするものである。

その見た目の形状が亀の手に似ていることからこの名が付けられた。タカノツメと呼ぶ地域もある。

北海道南西部からマレー諸島にまで分布し、潮間帯岩礁の割れ目に群生し、波によって運ばれてくる餌を蔓脚(まんきゃく)を広げて捕食する。蔓脚は紫を帯びる。

雌雄同体。ただし普通は他個体と交尾する。矮雄は存在しない。

利害

柄の中に有る筋肉は食用となる。茹でて汁物のだしなどに用いる。

岩礁海岸で手や足を切る原因の一つになる。

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